今回は、返報性についてお話していきたいと思います。
返報性は、人間心理の基本原理の一つとしても知られています。
そのため、上手に使えば非常に強力な武器となるので、参考にしてみてください。
返報性の原理とは?
人は、何かをしてもらったらお返しをしなければならない、そう心の奥底に刷り込まれています。
これが返報性の原理です。
この感情は、人間の誰しもが持つ根源的な感情なので、なかなか抗うことができません。
間違っても、他人から「恩知らず」などと思われたくはないのです。
また、返報性の性質として、受けた恩を大きく返そうとする場合もあります。
それならば、まずコチラから与えれば与えるほど、大きなリターンが期待できるということなのです。
特にセールスでは、相手に買ってもらうことを先に考えがちです。
だから、上手くいかないケースも多いのです。
先に相手に与えるということを意識すれば、もしかしたらセールスは非常に簡単になるかもしれません。
返報性を使ったプロモーションの例
返報性は、様々な商品のプロモーションで使われています。
たとえば、メルマガが購入につながるのは、返報性の効果も関係しています。
「毎日価値のある情報を届けてくれているのだから、たまには何か買ってあげようかな」と思ってくれるわけです。
無料のお試し商品もそうですね。「無料で商品を貰ったのだから、とりあえず1回くらいは買ってあげなきゃ」みたいな感じで、購入につなげることができるのです。
スーパーの試食なんかも、これと同じです。
「無料で食べさせてもらったのだから、ちょっとは買ってあげなきゃ」となる訳です。
このように、返報性はビジネスの場で、幅広く活用されています。
「無料〇〇」といったものは、ほぼ確実に返報性を利用しているのです。
譲歩にも返報性は働く
返報性が働くのは、恩を感じたときだけではありません。
相手が譲歩する姿勢を見せたときも、返報性の心理は働きます。
これを応用しているのが、営業の世界の「ドア・イン・ザ・フェイス」と呼ばれる方法です。
これは、始めに大きな要求をしておき、徐々に譲歩することで本来の要求を飲ませるという方法です。
たとえば、1万円借りたいときに「10万円貸して」と、拒否される金額からスタートします。
そして徐々に、5万円、2万円、1万円だけでもと、金額を落としていくのです。
こうすれば、いきなり「1万円貸して」というよりも、貸してもらえる確率が高くなるのです。
この時の心理は、「まぁ、相手もかなり譲歩しているのだから、これくらいならいいか」みたいな感じになっています。
このような心理が働くからこそ、普段では承諾しない要求も呑んでしまいがちになります。
ただし、このテクニックを有効活用するためには、相手との対話が不可欠となります。
ただ、機械的に譲歩すればいいというわけではないのです。
そのため、コピーに取り入れるのは少し難しいといえます。
対面の営業ならではのテクニックというワケですね。
セールスコピーで使える「返報性の法則」まとめ
返報性を使うなら、コピーを改善するよりも、マーケティング全体の見直しが必要です。
購入の前に無料お試しを挟むとか、そういう感じですね。
取り入れるにはそれなりのコストが必要な場合もありますが、やってみる価値は十分あると言えるでしょう。
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