今日はある種の『タブー』に触れてみます。
多くのアフィリエイターや情報起業家が、何となく気にしているけど明確に記事などで触れようとしない、危険なテーマです。
その内容は、『コピーライティングと誇大広告』
セールスにおけるコピーライティング
基本的にコピーライティングとは、“商品を最大限、魅力的に見せるためのスキル“です。
誇大広告を書くのでなく、100%真実の範囲でなるべく商品やサービスを魅力的に見せていく。
なので、本来なら10しか売れない商品を、強引に20とか30売るものではありません。
本来なら10売れるが、下手なセールスでは1や2しか売れない可能性もある。
そこで、限界値である10まで売るために、コピーライティングを用いるのです。
その商品がもし11以上売れたら、何かしら誇張表現などが用いられていたという事になります。
つまり、「真実の範囲で魅力的に見せる」のがコピーライティングです。
決して嘘を言うわけではありません。
誇大表現のランディングページは悪か?
広告に嘘を書いても、お客さんは何となくその怪しさを感じ取りますし、仮に商品が売れても必ずクレームになり、リピーターもつきません。
長期的に稼ぎ続けたいなら、真実のみを語って魅力的に商品をアピールすべきです。
しかし…私は、誇大広告や誇張表現はNGとした上で、「嘘を言うセールスレターを書かなければならない時がある」とも考えています。
つまり、自分の考えとは全く逆の、心にも思っていない事をコピーに書いて、商品を売るべき時もあるのです。
「それって結局、虚偽じゃないですか!?」
と感じられるかもしれないので、詳しく説明していきます。
まず、大前提として商品情報などは100%真実を書かないといけません。
しかし、『個人的な意見や考え』などに関しては、思ってもいない事を平気で主張しなければならない時があるのです。
たとえば、私は現在コピーライターとして活動しているので、他人になりきってセールスレターを書く事があります。
私の市場は主にネットビジネス系です。
・健康食品系通販
・情報販売
・店舗系ビジネス
などに分類されるもののレターを書いています。
投資やアフィリエイトなどのレターも、いずれ書くかもしれません。(現在はほとんど考えていませんが)
私かつて
「コピーライターは凄く稼ぎやすいです。アフィリエイトも情報販売も難しいです。初心者の方はコピーライターやりましょう」とお伝えしました。
私自身、今でも本心からそう思っています。
実際にアフィリエイトや情報販売などで挫折した方が、コピーライターとして成果を出した例もありました。
ですが、そんな私も、情報商材アフィリエイトのレター案件を請け負った時は、「情報商材アフィリエイトは、ネットビジネスの入門として最も適したノウハウです」と主張します。
もし「せどり」のレターを書くなら、「アフィリエイトは作業内容が多く、副業でやるのはほぼ不可能です。一切在宅でできる“せどり“があるので、まずは手堅く10万円稼ぎましょう」と平気で主張します。
将来、リアルビジネスのレターを書くなら、「せどりなんて限られた店舗に無数のライバルが押し寄せるんですから、一瞬で飽和するに決まっています。
市場が広いリアルビジネスで勝負しましょう」と涼しい顔で主張すると思います。
つまりコピーライターという職業は、請け負った案件の内容に合わせて、心にも思っていない事を書かないといけない時があるのです。
本音を書くのは良い事ですが、本音“だけ“ではコピーは成り立ちません。
それこそ場合によっては、「コピーライティングなんて才能の世界です。誰にでも習得できるものではないので、文章力不要のトレンドアフィリエイトで確実に稼ぐ方法を教えます」と言う事もあります。
自分で書いててムカつきますが・・(笑)、
本当のコピーライターの在り方とは?
そういうジレンマを感じつつも、商品を最大限売るために必要なレターを書くのがライターの仕事です。
中にはこういうやり方に対し、「要するに嘘を書いて商品を売るって事じゃ…」と感じ、良心的な呵責を感じてしまう方がいるようです。
真面目な人ほどそうなると思います。
しかし、コピーライターとは、『影武者』として働く職業です。
“自分“として活動するのではなく、“クライアント“になりきってコピーを書く立場です。
いわば案件を請け負っている最中、“コピーライター“の人格は押し殺し、クライアントに『憑依』する必要があるのです。
だから、私がもし今のサイトで、“私自身“の人格で、「コピーライティングは儲かりません」と言ったら虚偽になります。
しかし、「コピーライティングなんてすぐに限界が来るでしょ」と思っているクライアントのレターを書く場合は、「コピーライティングは儲かりません」という主張は“本心“になるのです。
そして、もし様々なクライアントの案件を請け負っていった場合、その度にライターの“本心“は変化していく事になります。
だからレターの度に言う事がコロコロ変わっても、決して嘘を言っているわけではありません。
本音を言っているからこそ、そうなるのです。
いわば声優に近いと思います。
声優は作品内のキャラクターになりきって、1つ1つのセリフを感情をこめて言っていきます。
今「アニメ 名言」で検索してみたら、ドラえもんの“のび太“の「あったかいふとんでぐっすりねる!こんな楽しいことがほかにあるか」というセリフが出てきました。
恐らく、その声優さんはそこまで極端な思想の持ち主ではないと思います(笑)
でも、作品内では“のび太“というキャラクターになりきって、本心から言っているかのようにそのセリフを発していく。
それが声優です。
そこで、台本を無視して自分の本心ばかり言っている人に、声優は務まりません。
コピーライターも同様で、その作品(セールスレター)において、キャラクター(クライアント)の気持ちで、1つ1つの主張を展開していきます。
だからこそライターはレターによって、言う事がコロコロと変化していきます。
そして、そうなるライターの方が優秀という現実があるのです。
それを「嘘」と捉えるのではなく、「クライアントの本心を代弁していく」というマインドセットを持って下さい。
もし、あなたがコピーライターとして案件を請け負っていく際、どうしても葛藤を覚えてしまうなら、声優という職業を思い出すと、気が楽になると思います。